CGL125を購入して以来、ツーリング先で撮影したCGLの写真を見ているとその佇まいにはどうも違和感を感じることが多く、何でだろうと思っていたらシートから後ろが尻下がりな感じだからなんですね。
実際運転しているとアップハンドルだからというのもあるけど、気をつけていないと乗車姿勢が仰け反り気味なってしまうこともしばしばありました。
乗車姿勢や見た目の問題以外にも、純正装着のリアサスはやたら硬くて少々の段差通過でも突き上げが酷く、フロントサスにスラストベアリングを入れたらフロントの動きが良くなった代わりにリアサスの動きの悪さが余計に目立つ結果になってしまいました。
(詳しくは「
CGL125 フロントフォークにスラストベアリングを入れてみた」を参照)
その後フロントサスとのバランス改善をすべくスイングアームピボットのベアリング化やリアサス交換などを考えていた中で得た情報で、CBF125の純正リアサスの長さが20mm長く取付部分の上下サイズが同じということがわかり、とりあえずはリアサスを長めのものに付け替えればもう少し尻上がりになって見た目も良くなり、乗車姿勢も適度な前傾姿勢になるだろうと考えCBFの中古リアサス購入を狙ってた訳です。
と言う訳で今回上手い具合にCBF125純正リアサスの中古品が安く手に入ったので交換してみることにしましたよ。
こちらが今回交換するCBF125の純正リアサスペンションの中古品。
走行1万キロ越えの割には目立った傷や錆も無くまあまあ良い状態。
簡単に清掃してから上下のブッシュを外し、シリコングリスでグリスアップしておきました。
取り付けの前に各部のサイズを計測してみます。
サスペンション単体の状態で全長は約
358mm
取り付け軸間は約
325mmでCGL125の純正サスのサイズ305mmより
約20mm長い。
上下の取り付け穴径はCGLと同じ。
コイルスプリングの太さ(直径)は約
7.4mmとCGLより0.4mm太い。
スプリング外径は約
57mmでCGLより2mm大きい。
長さ以外はCGLとほとんど変わらないのでポン付け可能でしょう。
※CGL125純正サスのサイズについては「
CGL125 純正リアサスペンションのサイズなど」を参照して下さい。
上下ブッシュのサイズは概ねCGLと同サイズ。
調べたわけではないけど、ホンダ車で共通サイズのブッシュがあるんじゃないかな?
ここの部品は消耗品みたいなもんだからいずれ調べてみます。
続いてCBF125とCGL125の純正サスの比較。
全長が違うのは一目瞭然ですが、スプリングの長さはあまり変わらないようですね。
スプリングの巻き数はCGLの方が多く、太さはCBFの方が太い。
ここだけ見るとCBFの方が硬そうに感じるし、ネット上のCBF125オーナーのブログなどを見てみると純正サスは硬いってコメントを見かけますが、実際はそれほどでもないようでそれぞれ単体の状態で体重をかけて押してみるとCBFのものはそれなりにストロークするのにCGLのサスは全然縮まなくて滅茶苦茶硬かったですよ。
CBFのリアサスにはスプリングの内側に樹脂製のカバーが付いていて、これはCGLのリアサスには付いていないもの。
ネットでCBFのリアサス画像を見てみるとこの樹脂カバーがコイルスプリングの内側と擦れて傷が付いているものを良く見かけますね。
車体へ取り付けられた状態ではサスペンション自体が少したわむことで特定の側で擦れるみたいです。
ロッドの汚れや錆防止には有効なんだと思いますが、中の状態が確認できないので良いのか悪いのか微妙なところ。
微々たる影響かも知れませんが、ここの摩擦抵抗を減らす意味でシリコンスプレーをたっぷり吹いてから車体に取り付けました。
リアサスの動き改善に関しては、雷太さんのブログ「
YBR125ダイアリー」内の記事
「
リアサスにシュッ!」
「
リアサスのブッシュを交換してみた」
「
リアサスブッシュ交換後の印象」
などで効果があることは確認されているし、やっておいて損なことは無いのでブッシュのグリスアップと同時にやっておくと良いでしょう。
一通りの確認が済んだので車体に取付後、宮ヶ瀬までテスト走行してみましたよ。
最初の目論見どおり、ちょいケツ上げになって(個人的には)見た目が大幅改善!
なんか
普通のバイクに見えてきたw
横位置から撮った写真だと違いがよくわかりますね。
以前取り付けたNS50Fのサイドスタンド「
CGL125のサイドスタンドの傾きを改善してみた」もちょうどいい傾きになって、こちらもベストなバランスになりました。
さて
見た目の改善については満足のいくものでしたが、
肝心のリアサスの動きはどうでしょうか。
実を言うと
リアサスの動きのほうが見た目以上に大幅改善でしたよ!
上でも書きましたがコイルスプリングがCGL純正より柔らかく、試乗するまではふわふわな感じで柔らかすぎるのではないかと思っていましたが、今回の試走で気がついただけでも
- ギャップ通過時のスプリングの動きの収束が早く、ダンパーの効きが良いことがわかった。
- 路面の細かな凹凸による振動や突き上げはほとんど感じないレベルに改善され、上質な乗り心地になった。
- 大き目のギャップを通過したときも以前のような激しい突き上げを感じることが減った。
- 市街地走行はもちろん、ワインディングでの走行でもしっかり踏ん張ってトラクションのかかりが良くなったことでコーナリング時の不安感が大幅に減った。
- リアサスの動きが良くなったことでブレーキング時の安定感が増してコントロールがしやすくなった。(特にリアブレーキ)
- リアサスが長くなったことで乗車姿勢が自然な形で前傾姿勢になり乗りやすくなった。
- キャスター角が若干立ち気味になりフロントの荷重が増えたようで、フロントタイヤの接地感が増した(ような気がする)。
- 見た目がかっこよくなった(個人的感想w)
などのメリットがありました。
で、デメリットな面はというと、
- シート高が若干高くなったことで足つきが悪くなった。(個人的には問題なし)
- センタースタンド使用時に前後タイヤが接地してしまい、タイヤの点検やチェーンの調整ができなくなった。(センスタの下に板を敷いて高さを稼ぐことで対応可能)
- キャスター角が立ち気味になったことでタイトコーナーではハンドリングがクイックになった。(それに合わせた操作をしてやればむしろ旋回性能が増すかも)
といったところで、今回は致命的なデメリットというものを感じることはありませんでした。
全体的にマイルドな動きになり乗り心地が良くなったことで、ツーリングなどの長距離走行では疲労の度合いはかなり改善されそうな予感がします。
ちょいケツ上げで見た目の改善を狙ったカスタマイズのつもりでしたが、それ以上に
前後サスの動きのバランスが大幅改善し、地味だけど「スイングアームピボットのベアリング化」も吹っ飛ぶ思いがけない安定感でいきなり
不満の無い仕上がりになってしまいましたよ。
スイングアーム周りの改善はいろいろ考えていたんだけど、今回のリアサス交換でやること無くなってしまったなぁ。
とりあえず
CBF125の純正サスはCGL125にベストマッチ!だ。
1. 随分印象が変わりますね〜
CBFの赤サスは普通に見えますが、CGLではカスタム感出てしまうのが面白いです。
世代的にはマルゾッキやKYBの赤いサスペンションにワクワクしていたものです(笑)
足付きは…すんやさんの股下長なら全く問題にはなりませんね!(笑)
Re:随分印象が変わりますね〜
とりあえずお試しのつもりで交換してみました。
予算が潤沢にあるならKYBとか試してみたいですね〜。
あまり評判の良く無い純正サスですが予想外に良い動きだったので、もうこれで良いかな?って感じです。
元々目立たない地味なバイク(カラーリングは派手だけどw)なので赤いサスペンションもカスタム感が出て満足です。
なにしろ安く済んだのが良かったです!